カードローンなどでお金を借りる際、「安定して継続した収入」を利用時の条件として挙げられることが多いです。
しかし、派遣契約で働いている人は特定の職場で働き続けることは少なく、契約更新ごとに職場が変わる方もいるでしょう。
では、派遣社員はお金を借りることが出来ないのでしょうか?
実は、派遣社員でも一定の条件を満たしていればお金を借りることは可能です!
ではお金を借りる際、審査に通りやすい条件とは何か?また、申し込み時にどのようなことに気を付けなければいけないのか?
そんな派遣でお金を借りたい方の方法や注意点を詳しく解説していきます!
使い道が決まっていれば住宅ローンなどの専用ローン、様々な目的で利用したいのであればカードローンと言ったように、キャッシングには様々な商品が存在します。
特にお金を借りる際、一般的なのが銀行や消費者金融などで取り扱っている各種ローン商品でしょう。
しかし各種ローン商品のうち、利用目的が定められた「専用ローン」は金利が安い反面、申し込み条件に年収や勤続年数などの規定が入っていることが多いです。
もちろん条件さえ満たせば派遣社員の方でも利用することは可能ですが、数ヶ月や半年などで派遣先が変わってしまう方には少々厳しい条件も多いです。
その中でも特に派遣社員の方でも利用しやすいのが、銀行や消費者金融で専用のローンカードを利用してお金を借りる「カードローン」です。
カードローンで利用者に求められる申し込み条件は、多くの会社で以下の3つになります。
このように、カードローンでは年齢に関して規定はあるものの、収入や雇用形態に関して規定はありません。
そのため、カードローンは雇用形態が不定期になりがちな派遣社員の方でも利用しやすいキャッシングと言えるでしょう。
とはいえ、カードローンには申し込み時に審査があり、審査を通過しなければ借り入れをすることが出来ません。
そこで、審査を通過するためにはどんなところに気を付ければ良いのでしょうか?
以下より、カードローンに申し込む際、審査を通過しやすいポイントに関して解説していきます。
カードローンを利用する際、カードローンの会社は信用情報機関に保管されている申し込み者の信用情報を照会して融資を行うかどうか決めています。
信用情報とは、クレジットカードや各種ローンの利用履歴、返済・支払い状況、利用残高などの取引情報のことです。
信用情報機関は日本に3社あり、クレジットカードやローンを利用した会社が加盟しているいずれかの信用情報機関に保管されます。
カードローンを取り扱っている会社はそれぞれ、銀行は『KSC(全国銀行個人信用情報センター)』、消費者金融は『CIC(指定信用情報機関)』、または『JICC(日本信用情報機構)』という信用情報機関に加盟しています。
カードローンの審査では、この3社の内カードローン会社自身が加盟している信用情報機関や、その他任意の信用情報機関に個人の信用情報を確認することが出来ます。
信用情報は各信用情報機関でばらばらに保管されるため、信用情報機関で情報共有が行なわれることはほとんどありません。
そのため情報を確認した信用情報機関が異なれば、A社では審査に通ったが、B社では審査落ちしてしまったということも十分あり得るのです。
しかし、金融事故を起こしてしまった場合は、その事故情報が信用情報機関の間で共有されてしまいます。
金融事故には様々な種類がありますが、代表的なものは以下のような場合に記録されます。
長期延滞 | クレジットカードの支払いやスマホの分割払い、その他割賦払いなどを2~3ヶ月以上遅延・滞納してしまった場合 |
---|---|
債務整理 | 借金などを返済しきれない方がこれから発生する利息や元金などを整理し、返済の負担を減らす手続きをした場合 |
代位弁済 | 個人の返済能力では借金を返済することが出来ず、保証会社が利用者の代わりに返済を行った場合 |
強制解約 | 契約違反や返済遅延の繰り返しなどで、金融業者が一方的に契約を打ち切った場合 |
自己破産 | 返済が不可能になり、利用者が自ら裁判所に破産を申し立てた場合 |
このような金融事故を起こしてしまうと全ての信用情報機関に5~10年間、金融事故情報として保管されてしまいます。
その期間内にカードローンの申し込みをしても、審査通過は難しいと言えるでしょう。
自分の金融事故情報の有無が気になる方は各信用情報機関に信用情報開示を行うことで確認することが出来るので、心配な方は申し込み前に調べてみて下さい。
カードローンの審査で、「大企業とかに勤めてたくさん稼いでいる人は審査に通りやすそう」というイメージはありませんか?
確かに収入が多ければ多少高額な借り入れも出来る可能性があるため、間違いではありません。
しかし、カードローンで重視されるのは収入の高さより、継続して返済が出来るかどうかという点です。
例えば前月は30万円、当月は5万円稼いでいる人がいた場合、借り入れる額にもよりますが次の月ちゃんと収入があるのか、返済が出来る稼ぎになるかどうか不安になります。
それよりも、毎月10万円ずつ一定して稼いでいる人の方が、貸す側としてもどれぐらいの金額なら無理なく返済してもらえるのか分かりやすいからです。
そのため、月々の収入額にばらつきがある方は、融資は受けられるでしょうが借り入れの上限額が減ったりする可能性もあります。
カードローンの審査では、安定して返済出来るかどうかを重視するため勤続年数が少ない方も借り入れるは難しいです。
派遣の方の場合、勤続年数は派遣元である派遣会社に在籍する期間のことを指しますが、その間勤務実績が無ければ勤続年数とは認められません。
そのため、派遣登録はしているもののまだ勤務実績がない方や、派遣先に勤め始めて3ヶ月未満の方は申し込んだとしても審査に通らないか、最低額での融資になる可能性があります。
また、派遣会社に長く在籍し勤務実績があっても、日雇いや単発のような短期契約のお仕事ばかり繰り返していると、これもまた安定性の問題から審査が通りにくい傾向にありますので注意してください。
これから申し込むカードローン以外にも、複数の会社のカードローンやクレジットカードなどの返済が残っている方は審査に通りにくいです。
というのも、複数の会社から借り入れをしているということは、「それだけ経済的に困窮しており、返済能力に乏しいのではないか」と見られてしまうことがあるからです。
また、審査に通るか不安だからと複数のカードローン会社に申し込むのはオススメ出来ません。
審査の際確認される信用情報には、カードローンやクレジットカードの申し込み履歴も記録され、複数の申し込み履歴があるとやはり「返済能力に不安あり」としてマイナス評価にしかなりません。
そのため、カードローンを利用する会社は出来れば1つに絞って申し込み、利用するようにしましょう。
その際は、カードローンの相談窓口なども利用してしっかり情報収集を行った上で、返済方法や金利、毎月の返済額など自分が利用しやすい条件のカードローンを選ぶようにしてください。
カードローン申し込み時には、再申し込み不要で借り入れが出来る借入限度額を申請するようになっています。
カードローンの中には、借入限度額が大きいほど金利が安くなる商品もあり、再申請不要で追加の借り入れが出来ることから万が一のことも考えて多めに設定したくなります。
しかし、あまり大きな金額を設定しすぎるとそもそも審査に通らないということにもなりかねないため、借入限度額はなるべくは利用する金額分だけにしておきましょう。
特に消費者金融のカードローンには『総量規制』という決まりがあります。
これは2010年より施行された貸金業法で、「貸金業者よりキャッシングできる金額は、原則年収の3分の1まで」と決まっているのです。
そのため、年収100万円の方が50万円の借り入れを申し込んでも、年収の3分の1を超えてしまっているため借り入れることが出来ません。
一方、銀行のカードローンは総量規制の対象外なので、借入金額に関して明確な上限はありません。
しかし、年収の3分の1を超える金額になると個人の返済能力を超える恐れがあることから、銀行のカードローンでも年収の3分の1以上の借り入れは難しいのが現状です。
必要分だけ借り入れをする際も、自分の年収の3分の1を超える金額ではないかどうか、借入前にチェックしておくこともカードローンの審査を通過するポイントになります。
カードローンを申し込み、審査に進むと在籍確認として勤務先にカードローン会社から電話での連絡があります。
これは原則どのカードローンでも必要とされており、カードローンの審査でも重要なポイントの一つです。
では、在籍確認の際はどのようなことに気を付ければ良いのか解説していきます。
派遣社員の方の場合まず迷うのが、勤務先として実際に働いている会社と派遣元の会社、どちらを記入すればいいということだと思います。
結論として、多くのカードローンでは派遣元の会社を在籍確認の連絡先として申告してもらう場合が多いです。
しかし、カードローン会社によって、現在の勤務先の会社や両方の会社を申告する必要があるなど、記入すべき会社が変わることがあるので注意してください。
基本的に、カードローンの申し込みフォームやホームページの利用案内にどちらを記入すべきか説明されていますが、もし分からなければカードローン会社の相談窓口などに聞いてみるのが一番安全です。
また、在籍確認の電話には必ず本人が出る必要はありません。
在籍確認は担当者の名前、もしくは銀行名などを名乗って「●●と申しますが△△さんはいらっしゃいますか?」と個人向けに電話がかかってきます。
そこで本人が出ずとも「△△はただいま不在でございます」と、在籍している本人が会社にいるかどうかだけ確認できればそれで無事完了です。
しかし、ここで電話に出なかったり、「△△はおりませんが…」などと言われてしまうと在籍確認は取れません。
派遣元に電話がかかる場合は、ほとんどの方が自分で電話をとれないと思いますので、会社に在籍確認の電話があることを伝えておきましょう。
その際、「クレジットカードの在籍確認がある」と伝えておくと、カードローンと疑われることもなく在籍確認の電話があることだけを伝えられるのでオススメです。
しかし、この在籍確認が出来ない場合があります。
個人情報保護や社内規定などの関係から、外部の人間に社内のスタッフ情報を伝えない会社も増えてきているからです。
ここで相談をしておかないと、在籍確認が取れなかっただけで審査落ちになってしまう可能性も十分あるからです。
消費者金融のカードローンでは、電話での在籍確認が取れない場合、電話連絡はなしで社会保険証や給料明細などで在籍確認を取ってもらえる場合もあります。
また、連絡先を派遣先・出向先の企業に変えてもらえるなど、柔軟な対応をとってもらえますので不安がある方はまず相談をしてみて下さい。
ただし、銀行のカードローンは必ず在籍確認の電話をするのがルールとなっています。
その時は、一度在籍確認の電話をしてみてダメだったら給料明細など別の方法で、となるパターンが多いのでカードローン会社にも相談したうえで、派遣会社にも在籍確認の電話があることはしっかり伝えておきましょう。
では、ここまでのポイントをおさらいしたいと思います。
カードローンは身近で手軽に申し込めるため、様々な人が利用しているキャッシング方法になります。
そのため、派遣の方でも申し込みしやすく、また実際に借り入れもしやすい方法です。
在籍確認や勤務実績のことなどで、不安のある方はまず申し込みを検討しているカードローン会社に相談してみましょう。
その上で、金融事故を起こさないよう無理のない計画的な利用でカードローンを上手に利用してみて下さい。