お金がない人が宝くじを買うと不幸になる?意外な真実とは

一攫千金を夢見てつい手を出してしまう宝くじ。しかし、高額当選者の多くがその後不幸になっているという事実をご存じでしょうか?お金がない人が宝くじである日突然大金を手にするとなぜか人生が破綻してしまうことが多いのです。

宝くじに限らず、突如大金を手にすると人は自分でも理解できない行動をしてしまうようです。高額当選した人の行動と心理をしっかり観察してお金の使い方と欲のコントロールの仕方を学びましょう。

高額当選者の8割が3年以内に破産!?その理由とは

高額当選者の多くは破産しているという驚きの調査結果があります。1億以上当選した人でも3年以内には破産していることは珍しいことではないそうです。億単位の大金をてにしたのであれば、残りの人生は左団扇で暮らせそうですが…。

大金を手にしておきながら破産してしまった人の当選後の行動パターンはほぼ同じです。堅実に勤めていた会社をやめてしまう、欲しいと思ったものをやみくもに買ってしまう、お金目当てにすり寄ってきた人に騙されてお金を奪われてしまう、大金を手にしたことで性格が変わってしまい、家族や友人との関係にひびが入るなど、かなり悲劇的な末路を迎える人が多いようです。

せっかく手にした資産を守れない理由は大きくわけて2つあります。

  • 資産管理や運用のやり方を学んでいない
  • お金に対するセルフイメージが低い

海外では子どものころからお金や投資に関する知識を当たり前のように学んでいますが、日本人は昔からお金に関することを口にするのはタブーとされ、お金の教育をほとんどの人が受けていません。

お金に関する正しい知識がないまま突然大金を手にしても守る術を知らなければ、やみくもに消費するだけで、お金はあっという間に底をついてしまいます。人は一度生活のレベルを上げてしまうと元のレベルに戻すことは難しいといわれています。一度見についた習慣はなかなか修正できないのです。

また、ほとんど詐欺師同然の自称投資コンサルタントにだまされ、お金を根こそぎ奪われてしまう例も数多くあります。お金の教育を受けていないので正しい投資先と間違った投資先の区別がつかず、言われるままにお金を投じて、気が付いたらお金が無くなっていた、ということになってしまうのです。

さらに度を超えた消費を続けていくうちに、お金の力を自分の力と勘違いし、驕慢な態度をとるようになるので周囲の人たちが離れていってしまい、間違ったことをしていても止めてくれる人がいないので、ますます負のスパイラルに陥ります。

セルフイメージというのは、自分はこういう人間だと自分の中で思い描いている自分像です。このセルフイメージは良くも悪くも環境や身近な人、特に両親からの影響を大きく受けています。

子どものころから自分の存在や能力を肯定的にとらえ、温かい言葉をかけられて育った人はいい意味で自分に自信をもって行動できますが、子どものころから厳しく叱責され続けたり、褒められたことがない人は自分を過小評価して、行動する前に諦めてしまったり、新しい挑戦をすることができなかったりします。

セルフイメージはお金の向き合い方にも大きな影響を与えています。宝くじを買う人はおそらく現状の生活に不満がある人です。いやな仕事をやめたい、気ままに自由に暮らしたいなどの願望があるはずです。

しかし、セルフイメージが低い人は自分でそれを実現する自信がありません。

自分がそれをやり遂げる姿が思い描けないのです。自分の力でお金持ちになるなんて、夢また夢と思っています。だから、宝くじに期待をかけて「よくあたる売り場」に行列してしまうのです。

ですが皮肉なことに、お金に対するセルフイメージが低いまま突然大金を手にしてしまうと、今までと違う状況に居心地の悪さを感じ、無意識に以前の状態に戻ろうとしてしまいます。そのための行動が度を越した散財になり、もとの貧しかったころの自分に戻ってしまうということになるのです。

今あなたがお金に困っていて「宝くじでも買ってみるか…」と思っているなら、かなりセルフイメージが低い可能性があるので要注意です。

高額当選して破産した人としなかった人の差はどこにあるのか

一方で、高額当選しても破産しなかった人も小数とはいえ確かに存在します。破産した人としなかった人の境目はどこにあるのでしょうか。

宝くじで6億円当選したある男性のその後を例に挙げてみましょう。彼もほかの高額当選者同様、しばらくはかなり度を超えた散財をしていたようです。なんとひと月で1億円以上使ってしまったのです。

現金を常に2000万円ほど持ち歩き、キャバクラで大盤振る舞いする日々を送っていたようですが、派手な金遣いとはうらはらに心はまったく満たされなかったと言っています。

ほしいものは何でも手に入る一方で、自分が本当は何が欲しいのかどんどんわからなくなっていったそうです。

せっかくほしいものは何でも手に入るだけのお金が手に入ったのに欲しいものがわからなくなってくる感覚はきっと経験した人でないと理解できないものなのでしょう。彼にとっ幸いだったのは彼は無意味に散財するむなしさを知った反動で投資の勉強をし、散財した分を取り戻したそうです。(ギャンブルで儲かったという幸運も多少あるようですが…あまり懲りてない?)

もう一人、数年前に1億円当選した20代の青年の例をみてみましょう。彼は最初から受け取った一億円をその日のうちに銀行の口座にあずけ、同時に勧められるままに投資信託をいくらか購入しました。

現在もそのときのお金にはほとんど手をつけず、投資信託も順調に利益を伸ばしているようです。

なぜお金を使わなかったという問いに「1億あったところで今は一生安泰というわけにいかないから」という実に冷静な答えが返ってきました。

20代の青年とは思えぬ判断力ですね。

この2人が破産しなかったのは、物事を長期的に冷静に視ることができたからです。前者は幸運にも自分で気づいて引き返せたケースですが、後者の20代の青年にはおばあちゃんがいて、そのおばあちゃんの教えで身の丈に合わないお金を使ってはいけないと幼いころから教えられていたようです。やはり子供のころに身近な大人から受ける影響は大きいようですね。

万が一高額当選したときに冷静さを保つにはどうしたらいい?

宝くじに興味がなくても、会社の付き合いなどで買うことくらいはあるかと思います。そんな宝くじがまさかの高額当選してしまったら、どう行動すればいいのでしょうか?

高額当選すると、宝くじを銀行で受け取る前に一冊の小冊子を渡されるそうです。「その日から読む本」という題名で、内容は

冷静になり、今後のスケジュールを立て、ローンや借金の返済を優先し、誰に話すかをよく考えること。当選によってあなた自身が変わるわけではないこと、当選は幸せになる手段の一つにすぎない。

といったことが書かれているようです。

これは宝くじの高額当選者だけにではなく、高額の遺産相続した人や事業が成功して間もない起業家が肝に銘じておいたほうがいいのでは?という内容です。1年ほど前に大騒ぎになった振袖のレンタル、販売の会社「はれのひ」の社長も事業が軌道にのると急に生活が派手になったようです。

先述したように、お金に関する知識がない人、お金に対するセルフイメージが低い人がいきなり大金を手にすると人生が破綻しかねません。

万が一高額当選してしまったら、そのお金は簡単に引き出せないようにして、一度距離をおいて、そのうえで使い道の優先順位を決めたり、運用を考えるようにしたほうがいいでしょう。

でもいちばんいいのはやはり最初から買わないことです。ひと月千円買ったとしたら、一年で1万2000円散財することになります。

1万円以上使う余裕があるなら、自己投資して稼ぐ力を身に着けた方が手っ取り早いですよ!