お金がない若者の過ごし方とは?お金の使い方とやっておくべきこと

「今の若い人はモノを買わない」とか、「若者の貧困化」と言われたりする世の中ですが、なぜこのような話題が注目されているのでしょうか。

若い人であれば、肌で感じている人も多いかと思いますが、消費に消極的な理由の一つは「将来に対する不安」が大きいことにあるのではないでしょうか。

加えて「年収」に関しても年々減り続けています。

終身雇用という保証が無くなり、社会保険料の増加、年金問題など、様々な不安要素が存在し、「無駄に消費している場合ではない」と考える若者が増えているのではないかと思います。

今回は、若者の消費に対する考え方やお金の使い方、また若いうちから意識するべきお金との向き合い方について考えていきます。

若者の「○○離れ」の実態と原因

若者の「○○離れ」という言葉は近年非常に増加してきました。

では、実際にどんなものから離れているのか、またその理由を見てみましょう。

  • タバコ
  • お酒
  • ギャンブル
  • ゴルフ
  • 恋愛
  • 結婚
  • テレビ
  • 新聞

「○○離れ」の代表的なものはこんな感じでしょうか。
車に関しては、公共交通機関の利用で事足りるような都市部に住んでいる場合です。

車移動が必須の地域に住んでいても、機能性や燃費重視の車が人気で、昔のように「好きな女性を乗せるためにカッコイイ車に乗る」という考えはあまりないようです。

むしろ現在では、車の所有率は男性よりも女性の方が増えているというデータもあります。

タバコは年々値上がりしていますし、喫煙可能な場所も減っています。

タバコ、お酒、ギャンブルなどは依存性があり、ハマってしまうとお金を無駄に浪費してしまいます。

そのため、年収が低く、老後に不安のある若者にとってはリスクでしかないものなのです。

テレビや新聞に関しては、ネットで充分だという方も多いでしょう。

実際にYouTubeやAmazonプライムなど、無料、もしくは安い年会費で自分の好きなもが見られるため、テレビよりも利便性が高いと言えます。

その他、恋愛や結婚については「コスパが悪い」などという意見も見られます。

結婚したとしても、今の時代は共働きしなければ子供を育てていくことも難しく、女性が仕事に復帰する上で利用したい保育園なども入れるかどうかわからない、非常に困難な時代なのではないでしょうか。

そのため、結婚や恋愛に消極的になってしまう若者が出てきてもおかしくはありません。

若者の考え方の傾向

現在では、必要以上にモノを持たない、「ミニマリスト」や「シンプルな暮らし」という生き方が注目を集めています。

近年様々なサービスが出てきていて、車や家具などもレンタルできる時代です。

所有せずにレンタルやシェアで済ませた方が効率的であり、経済的だと考える若い世代が多いように感じます。

そして、お金の使い方に関しても「モノ」にお金を使うよりも「体験」にお金を使う人が増えている傾向にあり、友達や仲間と色々な体験をしてはSNSに投稿する若者も多いでしょう。

このような観点から見ると、「お金を使わなくなった」というより、「お金を使うところが変わってきた」とも言えるのではないでしょうか。

しかし現在の若者の老後を考えた時、国や会社に頼ることはできないため、将来に対する不安はとても大きなものです。

ですのでほとんどの場合、「今の楽しみ」のためにお金を使ってはいられず、少しでも「将来の不安」を軽減するためにお金を使うのだと考えられます。

貯金や、投資などの資産運用に積極的な若者も増えているのです。

20代、30代の貯金の現状

20代、30代は結婚や出産、子育てなどのライフイベントがあり、大きなお金が必要になってきます。

共働き家庭であっても、子供ができれば一時的に妻の収入が減少、もしくは無くなる可能性がありますので、計画的な貯蓄がとても重要です。

20代、30代の平均貯金額

では20代、30代を対象として、平均的な貯蓄はいくらになるのか見ていきましょう。

平均と言っても年収は様々ですし、単身かそうでないかによってもかなり違ってきますので、統計データの真ん中に位置する「中央値」を見ていきます。

【20代 貯金額中央値】

単身5万円 二人以上の世帯111万円

【30代 貯金額中央値】

単身40万円 二人以上の世帯167万円

単身の場合と二人以上の場合の貯金額にはけっこうな差がありますが、現在は共働きが主流のため、夫婦合わせた収入から貯金ができるということが大きいでしょう。

これは貯金ゼロの人と、貯めている人の中央値なので、かなり少なく感じますね。

貯めている人は数百万、中には1,000万円以上の貯金がある人もいます。

一方で、生活していくのに精一杯で貯金がゼロという人もいるのです。

お金が貯まらない原因は何か

なぜ貯金の差が大きく開いてしまうのでしょうか。

多くの貯金がある人が必ずしも収入が高いとは限りませんし、貯金のない人であっても、充分過ぎるほど収入がある場合もあるのです。

収入があるにもかかわらず貯金がないという人はどのようなお金の使い方をしているのか、生活を見直す必要があります。

  • 高収入だと油断して遊びに費やす
  • 自己投資しすぎる
  • ゲームで課金

20代の場合はまだ老後などの将来のイメージが湧きにくいかもしれませんが、時の流れは意外と早く、あっという間に30代、40代になってしまいます。

そして20代は勉強する時期であり、お金は貯めるよりも色々な経験のために使うべきだと考えている人、または年上の人からそのようなアドバイスを受けて、様々な事柄にお金を惜しまず使っているという人もいるでしょう。

確かに経験や勉強は大切ですが、今は会社に居れば自動的に給料が上がるという時代ではなく、銀行に預けてもお金は増えないので、少しでも自分の力でお金を貯めていくしかありません。

さらに現代ではスマホでできるゲームも膨大にあり、ついついハマってしまう人も多いのではないでしょうか。

このようなゲームは無料で簡単にダウンロードでき、すぐに始めることができます。

しかしハマり過ぎて「課金」してしまっては、それは浪費になりますので注意しましょう。

収入が少なくてそもそも生活が苦しい、余裕がないという人も多いです。

対策としては、大きなランニングコスト、「家賃」を下げられないか検討してみましょう。

「便利だから」という理由で、家賃の高い都内や駅近に住んでいるのであれば、本当にそこに住む必要があるのかどうかを見直した方が良いです。

収入に見合った場所に引っ越すことでお金に余裕が生まれ、案外そこまで困らないことに気付くでしょう。

どうしても都内の職場近くにいなければ寝る時間が取れないという場合は転職を考えた方がいいかもしれません。

会社が一生面倒を見てくれるような時代ではないので、自分の老後は自分でなんとかしなければいけないのです。

貯金を増やすには

貯金を増やすためには、家賃を下げることも含め、衣食住を見直していく必要があります。

家なら、駅から少し離れた場所に住むとか、できるだけ郊外に住むことで家賃を抑えることができます。

もちろん、田舎にいくほど家賃は安くなるので、可能な方は地方に住むことも視野に入れてみましょう。

そして節約しやすいものとして食費が挙げられます。

外食が多いのであれば、自炊に切り替えることで節約になります。

単身の場合、自炊と言ってもしっかり料理を作ろうとしてしまうと逆に高くついてしまう可能性がありますよね。

そんな時はスーパーのタイムセールや、安いお弁当屋さんを利用していくことで食費が抑えられるでしょう。

鶏むね肉やもやしなど、安い食材もチェックしておくと良いですね。

また、20代であればファッションに興味のある人も多いかもしれません。

だからといって、毎月いくつも服やファッション小物などを買っていてはお金は貯まりません。

新しい洋服を買ったら、その分他の洋服をフリマアプリなどで売ることをおすすめします。

そして服を購入する時は、フリマアプリに安いものがないかチェックして購入しましょう。

ファッションに使うお金は、月にいくらまでと決めて計画的な買い物をすることが大切です。

資産運用

さて、貯金だけではなかなかお金を増やすことは難しいですよね。そこで考えていただきたいのが、「資産運用」でお金を増やしていくことです。

資産運用というと、難しそうだとか、まとまった資金が必要なのではないかと思われがちですが、少額から始められる金融商品もたくさんあります。

まずは投資信託や保険商品から始めてみてはいかがでしょうか。

これらは貯金と同じように、毎月積み立てていけばよく、株などの売買をして差益を出すものではありません。

自動積み立てを設定すれば、何もしなくても資産運用することができます。

投資信託はいきなり大きな利益は得られませんが、ゆっくりと資産を成長させていくというイメージなので、貯金が苦手な人や、貯金してもすぐ崩してしまうという人に向いています。

積み立てていくものなので、少しでも若いうちから始めた方が有利だと言われています。

また、掛け捨てタイプの生命保険に加入している人は、家族ができたタイミングで貯蓄型生命保険に切り替えることをおすすめします。

掛け捨てタイプより掛け金は高めに設定されていますが、貯蓄型生命保険は解約すると、解約返戻金としてお金が戻ってくるのです。

貯蓄と保障を兼ね備えられるので、心強い商品です。

貯金が苦手な人は、定期預金を利用するのも良いでしょう。

自動振替によって毎月決まった金額が自動的に貯金でき、普通の預金よりも下ろしにくいので、着実にお金を貯めることができます。

カードローンを賢く使おう

20代、30代は人の結婚式に呼ばれることも多いでしょう。

冠婚葬祭ではどうしても数万円という大きな出費が必要となります。

また、出産があれば「出産祝い」も渡すことが多いのではないかと思います。

このような急な出費や、結婚式が続いてしまってお金がない、という場合はカードローンを利用すると便利です。

借金というと抵抗がある方もいるのではないでしょうか。

しかし、カードローンは正しい使い方をすれば大丈夫です。

カードローンの利息は日割り計算ですので、借りた日数と金額によります。

多くの消費者金融では、利息のかからない「無利息期間」が設けられているので、期間内に返すことができれば金利をかけずにお金を借りることができます。

無利息期間は、30日間というところがほとんどですが、契約日からなのか、借り入れ時からなのか、または契約翌日から30日間なのかは消費者金融によって様々です。

いつからいつまでが無利息期間なのかは注意して確認しましょう。

さらに、大手の消費者金融では土日に関わらず、いつでも審査を行っているところが多く、即日融資を受けられる場合もあります。

そのため、すぐに現金が必要だ、という時には強い味方と言えるでしょう。

もちろん自分の返済能力を超えるような無茶な借り入れはいけませんが、基本的に少額の利用で、資金調達の手段の一つとして上手く利用していきましょう。

お金を賢く使って将来の不安を減らそう

少子高齢化によって年々国民年金の支払額が上がり、会社の終身雇用制度は無くなって、昔よりもボーナスが少なくなってしまった会社も多いでしょう。

そんな中、自分たちの老後は自分でなんとかしていかなければなりません。

若い時の経験や勉強はとても大切ですが、入ってきた収入を全部使ってしまうのではなく、少しずつでも蓄えていきましょう。

そしてある程度貯金ができてきたら資産運用にまわし、お金についてしっかりと勉強していくことが大切です。

国や会社に依存できる時代ではありません。自分からお金と向き合っていくことで問題を明確にし、一つ一つ解決していけば将来の不安が少なくなっていくのではないでしょうか。