カードローンの返済の延滞は厳禁!後で大きな不利益を被ることに

カードローンの返済期日がもうすぐ!なのにどうしても支払えそうにない。今回は仕方ないから放っておこう。その考え方、非常にまずいです。

滞納は法律も認める立派な契約違反です。放っておくとそれなりのペナルティを受けることになります。

しかし、事情があって返済にどうしても間に合わない事態が発生することもあります。その場合でも迅速な対応をとらないと後で後悔することになります。

万が一カードローンを延滞してしまったらどう対処したらいいかを考えてみましょう。

カードローンの「延滞」とはどのような状態のことか

カードローンやキャッシングの場合、延滞は返済日から61日以上、あるいは3か月以上返済が滞っていることを指すことが多いようです。

どちらを延滞と判断するかは金融機関次第ですが、返済日から3か月以上返済が滞った場合は、ほぼ確実に信用情報にその事実が乗ります。というのも、信用情報機関の1つ、CICが移動情報を「3か月以上の滞納、保証会社が保証債務を履行したものなど」と定義しているからです。

異動情報とは延滞や債務整理、代位弁済、強制解約など金融事故と呼ばれる事実が記載されることです。いわゆる「ブラックリストに載る」ということを指します。

延滞の金融機関の対処方は長引けば長引くほど厳しくなる

延滞期間過ぎていないから督促の電話や郵便物が来ないとはかぎりません。

消費者金融によっては返済日にお金が振り込まれていない場合、その翌日には確認の電話を入れてくるところや、一日でも滞納すれば翌日には滞納者全員に一斉に督促状を郵便でおくるという方針をとっているところもあります。

ただ、最初のうちはそれほど厳しいことは言われません。督促というと、強面の男性に怒鳴られたり脅されたりするイメージを持つ人がいまだに多いのですが、それういった行為は法律で禁止されています。実際は「いつごろまでに返済してもらえますか?」と返済日の確認から入ります。

ここできちんと返済予定日を伝えれば、とりあえずそれ以上の催促の電話は来なくなります。無視したり、あいまいな返事しかしないと、毎日のように督促の電話がかかってくることになります。

ここできちんと対応して約束の期日通りに返済すれば問題ありませんが、放っておくと今度は職場や自宅にも督促の電話がかかってくることになります。これも無視していると担当者が直接自宅を訪ねてくることもあります。

電話と同時に郵便でも督促が送られてきます。封筒には企業名と「重要」という字が書かれているだけで、事情を知らない人には督促状だとはわからないようになっていますが、何度も来るとさすがに家族に怪しまれる可能性が出てきます。

文面も「〇日までに返済をお願いします」程度です。しかし、ずっと無視していると、文面の内容がかなり厳しくなり、督促状でなく催告状が届くようになり、最後には「法的手段に出る」という内容も記載されるようになります。

督促状は普通郵便で届きますが、催告状は内容証明郵便で送られてくることがほとんどです。

内容証明は「誰がいつどんな内容を送ったか」がわかるよう、送付した側と郵便局が控えをとっていますから、ごまかしはききません。

カードローンの返済は請求しなければ時効し成立しますが、内容証明郵便を送ることで支払い請求の証拠が残り、時効を半年中断することができます。金融機関は不払いを防ぐため、このような手段にでてくるのです。

延滞を続けていると最終的には財産を差し押さえられる

催告状も無視していると、金融機関は裁判所に訴えをおこします。ここで裁判所から全額返金の訴えが認められると、滞納者は請求されている額を一括で返済する義務が生じます。

ただ、この時点で裁判に出廷し和解が成立すれば、利息の減免や分割払いが認められる可能性はあります。

ここでも返済に応じなければ、最終手段「給料の差押え」が待っています。滞納者の給料1/4を強制的に返済額に到達するまで毎月のように差し押さえられ、返済に回されます。

もちろん、勤務先には事前にその連絡がいきますし、勤務先はいやおうもなく差押えに応じることになります。

当然借金の返済を滞納していることが勤め先にばれますから、社内での信用も失いますし、最悪な場合退職しなくてはいけない可能性もあります。人生を台無しにしないためにも、裁判になるまで放っておくのはやめましょう。裁判はそれなりに費用がかかるし、手続きに時間をとられるので、金融機関もできればやりたくないことなのです。

延滞を続けると遅延損害金でさらに返済額がさらに膨らむ

延滞を続けると返済額もさらに膨らんできます。カードローンの借り手が契約期日通りお金を返済していない状態は民法では債務不履行となり、債務者である金融企業は損害を賠償を求める権利が発生します。

このことはカードローンの契約の際に必ず含まれているので、一度遅延損害金が発生したら必ず支払わなくてはなりません。遅延損害金は、返済期日翌日から発生し、1日ごとに額が上乗せされていきます。

遅延損害金の額は金融企業によて違いますが、法定金利上限の20%に設定しているところも多く、一日も早く返済しないと返済額が膨らんでいくばかりで、余計に返済が苦しくなってしまいます。

延滞が長引くとブラックリスト入になり不利益が生じる

先ほど少し触れましたが、延滞が続くと金融事故となり、信用情報に記録として残ります。いわゆる「ブラックリストに載る」という状態です。

一度記録として残ってしまうと、各種ローンの審査に通らなくなり、借入は一切できなくなります。クレジットカードを作ることもできません。

最近はスマホを分割で購入する場合が多いですが、それも不可能になります。割賦の記録も信用情報に記載されるのです。金融事故の記録が信用情報から消えるまでに、だいたい5年~10年ほどかかります。その間はローンの借入はできませんし、高価なスマホも一括払いでしか買えないので、非常に不自由な生活を強いられることになります。

万が一、返済ができない時はどう対応すればいいのか

どうしても期日通りに返済できそうにない場合は、少しでも早く金融機関の相談窓口に連絡をいれましょう。そして返済が遅れる理由をきちんと説明したうえで、必ず返済すること、いつまでに返済できるかを伝えましょう。少なくとも、翌日に督促状が来ることはなくなるはずです。

どうしても長期にわたって返済ができそうにない場合は、その事情も説明して、返済計画の見直しができないか相談してみましょう。金融機関もお金が全く還ってこないよりは、返済してもらうほうが収益になるので相談に応じてくれますし、毎日の督促の電話にも悩まされずにすみます。

毎日の督促は日常生活にも支障をきたすことに!

毎日のように督促の電話がかかってくる生活は想像以上に精神的にきついことになるようです。「いつ電話がかかってくるか」「周りにばれるかもしれない」「返済のあてがみつからない」など返済のことで頭がいっぱいになり、仕事や生活に悪影響が出ます。家族や職場の人間関係にひびが入り、生活が破綻してしまう危険すらあります。

どうしても返済ができそうにないときは、債務整理や自己破産も検討したほうがいいでしょう。

ただし、これらの方法は信用情報にさらに傷がつくので、慎重に考えてください。

カードローンの延滞を発生させないためにすべきこととは

カードローンの返済を滞りなく済ませるためには、事前に利息を含めた返済金学を計算しておくことが大事です。ほとんどの金融機関のwebには、返済シミュレーションがあります。借入総額、金利、返済回数を入れれば総返済額が簡単に算出できます。必ず利用するようにしましょう。

また、家計の収入と支出をチェックして、いくらぐらいまでなら生活苦を感じることなく返済できるかも計算してみましょう。支出も余計なものにお金を使っていないか調べて、削れるところは削る努力をしましょう。

その分を貯金に回すか、返済に充てればそれだけ返済が早く済み、利息の節約にもなります。カードローンは綿密な返済計画をたてて、有意義にりようしましょう。